Wedge REPORT

2014年7月22日

»著者プロフィール

 豊漁報道の記事を読むと、今年のシラスウナギ漁獲量が昨年の倍程度であったということが豊漁の根拠となっている。下のグラフにもあるように、過去250トン近く獲れていたことを考えると、「資源状態が極めて悪いレベルの中の微かな動き」に過ぎない。国は未だ有効な規制をかけることができておらず、今後さらに資源を減少させる可能性がある。

「今年はウナギ稚魚の漁獲量が昨年の倍程度で豊漁」という報道が春先にあったが、このグラフをみると、とても豊漁とは呼べない状態にあることが分かる
拡大画像表示

 ニホンウナギだけでなく、日本がその多くを輸入してきたヨーロッパウナギは、既に絶滅危惧種(CR)に指定されている。それどころか、最近では東南アジアやアフリカでもウナギを買い付けている。今年、IUCNは東南アジアなどに住むビカーラ種をLC(軽度懸念)からNT(準絶滅危惧)へと引き上げた。「日本をはじめとする東アジアがビカーラ種を狙っていることを懸念した結果です」とIUCNでウナギの評価決定に携わった中央大学の海部健三助教は説明する。

 ウナギやマグロの例は、氷山の一角に過ぎない。日本は漁業のあり方を真剣に見直す必要がある。

【関連記事】
「ウナギ稚魚豊漁」報道でもレッドリスト指定 絶滅の危機は変わらない
【連載】日本の漁業は崖っぷち
 

◆Wedge2014年8月号より









 
 

「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。

関連記事

新着記事

»もっと見る