2026年9月24日(木)

トランプ2.0

2026年9月24日

 メインク長官は、基調演説とその後の質疑応答の中で、さらに以下のように述べた:

 「われわれは、進化しつつある脅威がどこからのものであれ、それらの挑戦に立ち向かっていく用意ができている。それゆえに、米国はすでに、敵対的行動に備える統合戦力を防御することができる『宇宙制御兵器』を軌道上に配備済みである」

 制御兵器とは具体的にどのようなものか、との質問を受けて、「我々がこれまでに講じた措置は熟慮を重ねた上でのものであり、わが軍が空域のみならず宇宙をも支配することが極めて重要だ。したがって、わが方が脅威に直面した際には、それに確実に対処するための措置を講じる必要があった。特に宇宙の継続的支配は今後、我が国が軍事、経済、民用を問わず宇宙活動を続けていく上で、ますます重要になりつつある」

 なぜこの時点で、宇宙兵器配備の事実を明らかにしたのか、との質問に対しては、「この問題を公の場で語ることについては、多くの時間を割いて慎重に検討してきた。『抑止力』の観点から、ある程度その存在に触れることは重要だが、詳細を明らかにすることは有益ではない。従って、当該の兵器に関し、具体的なことに立ち入るつもりはない」

どのような兵器を配備しているのか

 いわゆる「宇宙兵器」については、大別して①宇宙空間で宇宙軌道上の目標を攻撃または防御する兵器②地上から宇宙の目標を攻撃する兵器③宇宙から地球上または大気圏の目標を攻撃する兵器などがある。

 まず、①については、通称“キラー衛星”として知られ、宇宙空間で敵対勢力を排除するためのレーザー照射システム(non-kinetic means)、砲弾などの運動エネルギー兵器(kinetic means)に分かれる。

 ②は、「衛星攻撃兵器」と呼ばれ、ミサイル、レーザー兵器などで地上から宇宙軌道上の衛星を破壊する。

 ③は、「軌道兵器」とも呼ばれ、宇宙軌道上の衛星から太陽光などを利用して地上攻撃するものだが、今のところ、構想段階だけで、具体化していない。

 今回、空軍長官は、実戦配備済みの“キラー衛星”がどのようなタイプのものかは明らかにしなかったが、米宇宙軍スポークスマンは、「TWZ」記者の問い合わせに対し、次のように回答している:

 「わが軍の『宇宙制御』の任務の中には、敵対勢力の能力を阻害、劣化、必要であれば破壊するための運動エネルギー兵器、レーザー兵器の投入が含まれている。こうした能力は、司令官の判断次第で攻撃、防御のいずれにも発揮できる態勢にある。そしていかなる軍事作戦であれ、『大気圏外条約』などの国際法に依拠して実施されることになっている」

 ただ、「大気圏外条約」は、月その他の天体を含む宇宙空間の探査・利用などの国家活動を規律し、核兵器などの大量破壊兵器の宇宙軌道配置を禁じているものの、通常兵器については規制対象外となっている。

 従って、米軍がすでに実戦配備済みの兵器は核兵器でなく、通常兵器であることだけは間違いないが、同スポークスマンもそれ以上深入りすることを避けているため、具体的にどのようなものかは、現段階では明らかになっていない。

 しかし、いずれにしても、宇宙兵器の実戦配備を公式に認めたことは、米国が予想以上に急ピッチで「宇宙戦争」への備えにすでに着手したことを意味している。


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