台湾が警戒する「置き去り」
今回の首脳会談で両首脳が台湾問題についてどのようなやりとりをしたのかは、米国のファクトシートでも中国の公式発表でも明らかにされていない。習氏は会談冒頭で「台湾独立に反対する」と述べて米国に同調を求めたが、米国が「台湾独立を支持しない」という従来の立場を崩した様子は見られない。一方、トランプ大統領の承認待ちとなっている台湾への大型武器売却については動きがなく、その中止を求める中国の牽制が、外形的には効いている形だ。
それだけに、米中が接近して台湾が置き去りにされるといった受け止めが広がることには、台湾側は強い警戒感を示している。
大陸委員会の梁文傑副主任委員は「米中首脳会談の成果は限定的だが、重要なのは中国が今回の成果をどう宣伝に利用し、台湾問題に影響を及ぼそうとするかだ。米国で最高レベルの接遇を受けて米国と対等の立場で向き合い、中国の台頭は米国にも止められず、米国には台湾に介入する能力もないという印象を作り出そうとするかどうか、今後も注意が必要だ」と述べている。
台湾にとって米中関係は、統一地方選挙や2028年の総統選挙にも直結する問題であり、今年さらに2回予定されている米中首脳会談の行方を注視せざるを得ない状況だ。

