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2014年12月29日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

地元産の素材にこだわる

メンバーの造る日本酒

 例えば、新政の佐藤さんが生んだ、ワインのようなボトルにシンプルなグリーンのラべルを巻いた「ヴィリジアンラベル」という酒は、コメから水、麹にいたるまで地元産にこだわっている日本酒だが、一般の酒がアルコール度17~18なのに対して、15度以下にした。

 浅野さん流の解説によれば、「酒が弱い新政の祐輔君が、夕食時にワインなら大丈夫なのに、日本酒では酔っぱらってしまう。何とかならないかと思って開発した酒」ということらしい。お洒落なデザインも相まって若い女性に大人気を博している。

Data 秋田県 日本酒の消費量:国税庁の調査によると、日本酒の1人当たりの販売(消費)数量(2011年)は1位が新潟県で14.4リットル、秋田県は2位で10.1リットルとなっている。全国の中で、10リットル以上飲んでいるのはこの2県だけだ。
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 ヒット商品は作り手の思いだけでは生まれない。新政の佐藤さんも「先輩たちが限定流通の仕組みを作り、きちんと管理してくれる店にしか卸さない仕組みが出来上がっている。浅野さんのようにお客さんときちんとつながった酒店が増えてくれることが重要だ」と言う。

 浅野さんは秋田の地酒ブームを地元能代の町おこしにつなげたいと考えている。地元の居酒屋や民宿で実際に地酒を飲んでもらい、翌日、天洋酒店で買い物をしてもらう。逆に蔵元ツアーの人たちには民宿を紹介し、能代で1泊を勧めるのだ。日本酒ブームの一翼を担った浅野さんは今、秋田や能代など地域そのもののファン作りに力を入れている。

 

 

  
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◆Wedge2014年12月号

 

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