2024年11月22日(金)

ルポ・少年院の子どもたち

2015年2月23日

 社会に開かれ、信頼の輪に支えられる少年院・少年鑑別所を実現するためと記されている。(法務省 矯正局 http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei03_00019.html

水府学院で行われているラグビー講座

 「社会に開かれた」という点が大きな意味を持っている。

 小沼が導入した生涯学習移動講座が始まって8年。その間体制も講座も社会の変化に合わせるように変わっていった。

 そして2015年、新たな取り組みが行われる。

 「これがモデルケースになってくれたらいいと思います。もちろんラグビーに限らず、どんな競技でも外部の方たちが施設に入って、少年たちと直に接してほしいのです。理解者が増え、協力雇用主が増えて、少年たちが社会復帰できる機会に繋がってくれることを願っています」

 2015年2月24日茨城県の初等・中等少年院 水府学院において、茨城県ラグビーフットボール協会主催の「水府学院『絆』プロジェクト~タグラグビー交流マッチ」が行われる。

 もちろんこれは単なるスポーツイベントとして行われるわけではない。茨城県内の経営者や会社員が参画する社会教育の一環として実施されるところに大きな前進がある。

少年院の取り組みを知る機会に

 主催は茨城県ラグビーフットボール協会。共催は水府学院。協力は水戸市内ロータリークラブ。

 参加者は水府学院生約50名。茨城県ラグビーフットボール協会14~15名。水戸市内ロータリークラブ7~8名。ラグビー講座の講師5名(水府学院でラグビー講座の講師を務めている上田昭夫をリーダーとするメンバー)。院生以外は「絆チーム」と呼ぶ。

 趣旨は「教育基本法の改正に伴い、新たに規定された生涯学習の理念は、『国民一人一人が自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。』と規定され、国民は、どのような境遇にあろうと教育を受ける権利を有し、生涯にわたり学習するための機会を設けることが必要であると考える。本事業は、タグラグビー競技を通して、少年院の入院者と直接交流することによって、地域社会が少年院の少年たちに対しての理解と更生意欲を深める機会とする」


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