2024年7月14日(日)

対談

2015年4月14日

久松農園の作業マニュアル
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久松:それはさすがのご質問ですね。自分にとっても喫緊のテーマで、もっと段取り良くやっていこうと工場の工程管理の本とかも読んでいるんですけど、これが全然おもしろくない。なぜなら非常に管理主義だからです。

 トヨタの方式が間違えていると言っているのではなくて、たとえばプリウスの開発チームのモチベーションの高さはよく耳にしますよね。でもやっぱり工程管理は、「やる気のない人を働かせるシステム」に見えるんです。解説書を書いている人の理解が足りないだけかも知れないけど、それはウチには当てはまらないんですよ。コンビニやファミレスで、トイレ掃除をした時間にバイトさんが自分の名前を入れていくというのはトヨタ式の応用だと思いますけど、ウチであれをやった瞬間にチームが崩壊します。

 管理しちゃだめ、でもまったくのフリーでもだめ。だからウチはまず人を選ばないといけない。前向きに取り込める人を集めて、最適人数でやらないといけないんです。

 AmazonのCEOのジェフ・ベゾスが「2枚のピザ理論」というのを唱えていますよね。2枚のピザをわけ合って不満の出ないのが6~8人で、それを超えるとチームワークに破綻をきたすし、それより少ないと人員不足なんだという。クリエイティビティを保つためには、ピザ2枚をワーッと食べられるくらいの人数にしないと怠けるやつが出てくる、それはすごくわかります。

 段取りはチームを補強するものでしかなくて、コアの価値ではないんですよ。『小さくて強い農業をつくる』でも書いたけど、いまの久松農園がうまく回っていることを象徴しているのは、農場長の伏見を中心としたミーティングなんです。早朝と夕方に出荷のパートさんも加わって集まった時に、みんながどういう顔をしてどういう風に仕事をしているかがわかる。ミーティングで観察しないとわからないと思う。

久松達央さん(左)と丸山康司さん(右)

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