2024年7月15日(月)

対談

2015年4月14日

週間計画表
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丸山:チームプレーでないとダメなんだということは、全員で共有しているということですね。

久松:そうですね。サポーティブなチームでないと成り立たないし、違う考え方の人が一人入るだけで崩れるバランスでもあります。新潟県三条市と提携して、独立経営者を育てるためのプログラムとして外部から研修生を受け入れることになったんですけど、慎重にやらないとかなり危うい。

 仕組みで心はコントロールできないけど、多くの飲食店や会社は人が入れ替わっても成り立っているんだから、ある種のシステムが根底で継承されているのだとも思うんです。でも段取りは、あくまでも言語化されることでチームプレーを補強するツールのひとつでしか過ぎないことを、いつも念頭に置いていないといけない。段取りだけを後継者に渡して「良し」となって、メンバーの入れ替わりでチームが崩壊する例はいくらでもありますよね。そんな仕組みはあまたあるビジネス書に書いてあるけど、それを真に受けて実践する人がかわいそうですよ。

丸山:難しいですよね。ノウハウとして共有できるものと、絶対に共有できないものが共存しているということですよね。

久松:そうなんです。でもノウハウもまだまだ深められると思います。そこで起こる成功も失敗も、おせっかいな集合知に晒したい。

 たとえば農具に番号を振って、使ったら番号の棚に戻すみたいなことを過剰にやってしまうと、戻すことが大好きな人ばかりの集団になってしまって、クリエイティビティはなくなる。難しいところですよね。しかも僕は「ルールを守れ」と言っているだけでルールに従わないし(笑)。

久松農園ではこのような年間・週間計画表や栽培日誌をクラウド共有することで、スタッフ全員が現場でノウハウを参照し、新たなノウハウを蓄積している。ITによる情報共有だけではなく、全員が集まるミーティングも必ず行われる。写真はいずれも『小さくて強い農業をつくる』(晶文社)より

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