2024年4月16日(火)

古希バックパッカー海外放浪記

2016年1月3日

美しいビーチには夜間照明・鉄条網・監視塔

 9月15日~16日 美しい白砂青松のビーチに沿って自転車道が整備されており快調に北上。海水浴場にはかならず夜間の照明灯が林立している。不思議に思って聞くと「北朝鮮の工作船からの上陸を阻止するために砂浜を監視するためである」と。また海水浴場でない海辺は鉄条網で囲んでところどころに監視塔が設置されている。夜間の北朝鮮特殊部隊の上陸を警戒しているわけだ。

襄陽付近の海辺を走る自転車専用道と対北鮮工作員鉄条網

 海辺のコンビニのテーブルでコンビニ弁当のランチをしていると陸軍の若い兵隊が数人店に入ってきた。普通の若者と同じようにジュースを飲んだりお菓子を食べながらおしゃべりしている。二人は女子である。彼女らは普通の女の子でお化粧もばっちり韓国式であり、兵隊さんには失礼であるがオジサンから見れば“可愛い”。

 そういえば女性兵士をしばしば見かける。男子は二年(以前は三年)の兵役義務があるが女子には兵役義務はないので不思議に思って聞くと「職業としての軍隊は安定しているので就職先として軍隊を選択して兵士となる女子が増えている」とのこと。韓国経済の低迷を背景にここ数年大卒女子の就職先として軍隊の人気が上昇しているようだ。

 韓国を旅行していると軍隊を頻繁に見かける。国道を走っていると兵員や戦車を乗せたトラックやトレーラーにしばしば遭遇する。兵隊さんは日常的で身近な存在である。三陟市近くの海辺で野営していたら深夜に迷彩服に身を包み完全武装した小隊規模の兵員が自動小銃を構えて足早に近くの丘を駆け上がってゆくのが見えた。普通の住宅地の近くで軍事演習していることにいささか驚いた。

観光案内所は開店休業状態

 9月17日 望祥ビーチに到達。東海市(トンヘ)の近くの海岸である。韓国の東海岸は風光明媚で韓流ブームの火付け役の“冬のソナタ”をはじめ多くの韓国映画、ドラマのロケ地となった。地図を貰おうと観光案内所を訪ねたら親切な女性が日本語で応対してくれた。

 おしゃべりしていて分かったことがあった。それまで観光スポットで観光案内所を探して訪ねても閉鎖されているケースが多く不思議に思っていた。彼女の話では韓流ブームで東海岸のロケ地に日本人観光客が大挙して殺到したために各地で急遽日本語要員を配置して観光案内所を設置したが、その後日本人観光客が激減したために多くの観光案内所が閉鎖されてしまったという。確かに中国人観光客は増えているが団体旅行が主であり観光案内所を利用しないし、買い物が目当てなのでそもそも東海岸の景勝地にはそれほど沢山来ないとのこと。


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