2024年12月22日(日)

Bangkok駐在便り

2015年11月29日

 タイの駐在員たちの共通言語、それはゴルフ。仕事、プライベート、すべてに関わってくる必須事項であり、駐在員にとっては、もはや“信仰”のようなものに近い。企業主催のゴルフコンペは毎週のように行われ、月に8回(つまり全土日)ゴルフに興じる駐在員も少なくない。営業先でもゴルフの話題で盛り上がることは日常的であり、仕事でもプライベートでもお付き合い上、やらなくてはならないものになっている。タイ進出を果たしたばかりの駐在員は、ゴルフを介して、人脈作りにつなげることが多々あるため、「やらない」という選択肢はないのが現実。それがゴルフなのだ。

常夏のタイのゴルフ場では、景観のよさは抜群

 タイでこれだけゴルフが駐在員に普及した理由はいくつかある。まずは常夏という気候。1年中、暑いこの国では、白い息を吐きながら、厚着でドライバーを振る必要はない。雨期は時折スコールで悩まされることはあるものの、基本的に短時間で晴天を取り戻すため、大きな問題ではない。日本のゴルファーにもぜひ1月〜3月くらいのベストシーズンにタイに来て、ゴルフ場に行ってもらいたい。同時期の日本と比較し、その特別感は何物にも代えがたいだろう。

傘持ちも率先してやってくれるキャディ

 2つめの理由は、値段の安さ。聞けば、日本のゴルフ場もだいぶ価格破壊が起きているというが、タイのそれはお小遣いだけで月4回はゴルフを楽しめるほど。もちろんゴルフ場のランクによって値段はまちまちなのだが、安いところでは、2000バーツ(以下B)+キャディへのチップ300B、約8000円でプレーが可能。ちなみにキャディへのチップは300Bがお約束で、それ以下を渡すと「ケチ」とされ、ゴルフ場によってはスタッフが出てきて問題になることも。サービスの良し悪しでチップを決めるのは客としては至極真っ当だとは思うが、なんだかんだで300Bを払ってしまうのが日本人らしい。ちなみにタイ人たちのチップは通常200Bとされ、また、どんなに混んでようが、スロープレーが頻発するため、あまり日本人には評判がよくない(もちろん全員がそういうわけではないが……)。

カートは1人1台が通常。別途カート代がかかる

 3つ目は、何よりも快適さが挙げられる。ご存知の方も多いと思うが、タイでのキャディは、1人のプレイヤーにつき1人がつき、ボールの行方を追う、日よけの傘持ち、キャディバッグの移動、グリーンのコース読みなど、すべてに対応してくれる。あるゴルフ場の伝説的なキャディは、プレイヤー4人のスコアを一人でつけ、あまりにもキレイにまとまっているスコア表や完璧なホスピタリティから「神対応のキャディ」として駐在員の中で有名人もいる。ゴルフ場によってお気に入りのキャディを指名する駐在員も多く、予約時に一緒にお願いするのも一般的だ。


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