春節景気で笑いが止まらない
アメリカ、カナダ、豪州、NZ
数年前からロブスターやサクランボなど、普段は売れない高級品がこの時期だけバカ売れすることに目を付けたオーストラリアやニュージーランドの食品輸出企業がまさにそれだ。彼らは、中国の春節期に需要が高まる商品の出荷を抑えることで値段を釣り上げ、需要が爆発する頃合いを見計らって一気に市場に出すという戦略に出ている。
背後には「春節であれば、中国人は少々高くても買う」という見極めが働いているのだが、結果、この予測は今年も的中。笑いが止まらなかったと伝えられる。
年末に大きな消費をするという意味ではアメリカのクリスマス商戦が有名だが、いまや中国の春節商戦もこれに負けないマーケットパワーとなりつつあるようなのだ。カナダやアメリカでは、「申年」にちなんだ記念切手が発売され、中国人客に大いにアピールしたとされる。
当然、爆発する消費を取り込むための催しとして春節をイベントとして取り入れる都市も増え、それは中華街を中心とした従来の枠組みを超え始めている。
シドニーのオペラハウスが中国の春節風にライトアップされれば、ニューヨークではハドソン川沿いで花火が打ち上げられた。西洋人には馴染みのない春節を盛り上げようとする試みは、その典型とされた。