2024年4月24日(水)

海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年3月16日

エスタブリッシュメント(支配層)に飽き飽き

 ミシガン州共和党テレビ討論会は、雪が降る中、デトロイトにあるフォックス劇場で開催されました。討論会の会場に入る白人女性のトランプ支持者は、怒りを込めて次のように語っていました。

ミシガン州共和党テレビ討論会の会場となったフォックス劇場(筆者撮影@ミシガン州デトロイト)

 「私はエスタブリッシュメント(支配層)に飽き飽きしています」

 このトランプ支持者は、エスタブリッシュメントのリーダーシップの欠如に強い怒りを覚えていました。今回の予備選挙では、トランプ候補は、明らかに有権者の中でも特に低所得者層の怒りに訴え、彼らのそれを引き出して利用する選挙戦略をとっています。

 「私は、国境の壁に賛成です。イスラム教徒の米国入国全面禁止については、テロリストのイスラム教徒のみ入国禁止に賛成します。イスラム教徒が、全員テロリストではありません」

 トランプ支持者の白人女性は上のように述べていました。

 トランプ支持者のある白人男性は、前の女性支持者よりも強硬でした。

 「私は、国境の壁に賛成しています。あなたは、自分の国に不法移民を入れたいですか」

 このトランプ支持者は、逆に筆者に問いかけてきたのです。

 「イスラム教徒の米国入国全面禁止にも同感です。あなたは、自分の国にテロリストを入れたいですか。答えは明確ですよね」

 この白人のトランプ支持者の男性は、トランプ候補の政策を固く信じていました。彼は、前の女性支持者とは異なり、イスラム教徒は全員テロリストであるというステレオタイプ(固定観念)を持っていたのです。


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