マネーの知識

2016年5月6日

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コアコアCPIは懸念材料
視野は伊勢志摩G7及び6-7月の日銀会合に

 日銀の展望リポート(注1)では実質GDPとコアCPI(注2)見通しを下方修正、2%の物価安定目標のさらなる先送りをしている。最も気にかかるのは、エネルギー想定に変わりがない中での下方修正・先送りだという点だ。コアコアCPI(注3)の下振れリスクが高まっており、マイナス金利付き量的・質的緩和の本質的な目的である「デフレからの完全なる脱却」や「2%の物価安定」実現に陰りが差してしまう。

 次の大型イベントは5月26・27日のG7サミット(伊勢志摩)で、今後1-2週間の市場動向にも左右されるが、具体的なG7協調財政出動、又は景気対策・消費増税先送りの議論等にも注目だ。日銀による追加緩和の可能性については6-7月の会合への持ち越しと捉えている。

マイナス金利の効果は実体経済のどこに?

 黒田日銀総裁はこの日の会見で「政策効果の浸透度を見極めていくことが重要だと判断した」と説明している。

 これまでの量的・質的金融緩和にマイナス金利を追加した1月29日(2月16日適用)から約3カ月経つが、短期金融市場(無担保コールO/N物レート)は加重平均金利がマイナス水準に、3カ月TIBOR(銀行間取引金利)は0.171%から0.057%へ下落。社債調達においては味の素20年債など、年限が長期化し、住宅ローン金利(大手3行・10年固定)は、1.05%から0.8%へ下落した。当然預貯金の金利条件は悪化しているが、金利下落幅は貸し出しや資金調達に軍配が上がる。

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