マネーの知識

2016年5月6日

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 ただ、資金使途に繋がらなければ好循環は生まれない。個人消費も大事だが、特に企業の設備投資やM&A活動に注目が集まる。

M&Aとそのメカニズムを投資テーマに

 低金利で資金調達コストが下がる中、設備投資やM&Aへの企業の資金循環に注目が集まるが、ここで一つ重要な時代の変化を忘れてはいけない。時代の流れは巨額設備投資よりもM&Aに好意的だ。

 IT・インターネット等の技術革新と国境を越えた経済活動の拡大により、エネルギー・素材等の装置産業を除けば、想定事業(収入)規模に対して必要な設備投資は低減した。インターネット、SNSマーケティング、クラウド、OEM、BPO、そしてシェアリング等、近年生まれた経営手段はどれも巨額設備投資を必要としない。

 一方、日本の伝統的経営、株式の持ち合いや終身雇用等、M&Aにとって挑戦的な要素も近年減少傾向にある。(日本企業が関係する)国境を越えたM&Aは以前から中期的な増加傾向にあったが、足元の伸びが最も大きいのは国内企業間でのM&Aだ(参考:ファミリーマートとユニー、日本生命と三井生命、出光興産と昭和シェル、トヨタとダイハツ、SGグループと日立物流、常陽銀行と足利銀行等)。M&Aや業界再編は今後の投資の大きなテーマだ。

注1: 展望レポートとは、年4回(1月・4月・7月・10月)の政策委員会・金融政策決定会合後に日本銀行が公表している金融政策運営の考え方。正式名称は「経済・物価情勢の展望」。
注2: コアCPIとは、消費者物価指数(CPI)から生鮮食品を除いた指標
注3: コアコアCPIとは、消費者物価指数(CPI)から食料とエネルギーを除いた指標
  
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