報道にはすべて裏がある

2016年7月26日

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 2011年6月に行われた日米の外相・防衛相による2+2協議で発表された共同声明でも、「米軍の空母艦載機離発着訓練の恒久的な施設として使用される」と明記。この島を訓練場とすることは、アメリカ政府に対する公約となっている。

 ただ、地権者と防衛省の交渉はうまく進んでいない。地権者は島を基地として利用することには同意しているものの、賃貸とするのか、一括で売買とするのかなど、条件面をめぐり双方の立場が噛み合わず、いたずらに時間ばかりかかって交渉は暗礁に乗り上げてしまっていた。

おおさか維新の主張

 この島が再び騒がしくなったのは、今年の参院選前の5月。おおさか維新が、「普天間の5年以内の閉鎖状態」を実現するために、馬毛島を活用すべきだと主張したからだ。

 「普天間の5年以内の閉鎖状態」とは、2013年12月に当時の仲井真知事が辺野古の埋め立ての承認の直前に、政府に提出した要望書のなかに盛り込まれたもので、安倍晋三首相はこれに「最大限実現するよう努力したい」と答えている。

 いわば、政府と沖縄県の約束にあたる。

 ただし、ご存知のとおり、辺野古の工事をめぐっては、国と県が裁判、和解、裁判という手順を踏むなどして時間がかかっており、とても「5年以内」にあたる2018年までの完成に間に合わない。

 そのため、普天間のオスプレイ部隊の訓練を馬毛島で行えば、負担軽減につながり、閉鎖に近い状態とできるのではないか、というわけだ。おおさか維新の下地幹郎衆議院議員らは、この案を5月には沖縄県の安慶田光男副知事らに伝え、県からも政府に対して要望するよう求めていた経緯がある。

 それを受けて行われたのが、19日の翁長知事による視察である。

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