2024年7月16日(火)

海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年11月4日

最後のオクトーバーサプライズか

 投開票日まで残すところ8日になりました。今回のクリントン候補の私用メール問題に関するFBI捜査再開が、2016年米大統領選挙における最後のオクトーバーサプライズになるのでしょうか。

クリントン候補を支持するアフリカ系の少女たち(筆者撮影@オハイオ州クリーブランド)

 2012年米大統領選挙では投開票日の11日前にハリケーン「サンディ」が主として東部ニュージャージー州及びニューヨーク州を襲い甚大な被害をもたらしました。その際、オバマ大統領はクリス・クリスティニュージャージー州知事と協力をして、即座に対策を講じてオクトーバーサプライズを切り抜けました。オクトーバーサプライズに対する候補者の「危機管理能力」が問われるのです。

 今回のFBI捜査再開に関してクリントン候補は、記者会見でコミーFBI長官を批判しました。仮に、ロシア政府が同候補が削除した3万3000通のメールの一部をウィキリークスに流しネット上で暴露したとしましょう。その中に機密情報が含まれていた場合、同候補はFBI捜査再開を超えた最大級のオクトーバーサプライズに直面することになります。このシナリオはまだ排除できませんがいずれにせよ、激戦州における同陣営の期日前投票促進運動がオクトーバーサプライズの影響力を削ぐと筆者はみています。

  
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