一方企業用ロボットとしては「エアポートガイドロボット」をすでに韓国の空港に配置、このロボットに搭乗券をかざすとゲートの位置、搭乗時刻などの情報が得られる。他にも空港内の掃除ロボットもあり、誰かがゴミを落とすと自動的に察知してその場の清掃を始める、という。
LG、現代とアマゾンのグループ化
アマゾンアレクサとの連携と言えば、昨年11月のロサンゼルスオートショーではやはり韓国の現代自動車が提携を発表、クルマとスマートハウスとをつなぐデバイスとしてのアレクサの採用が発表された。クルマから音声コマンドで「暖房をスイッチオン」と発すると、帰宅前に家の暖房が入る、などのシステムだ。同じ韓国のメーカーということもあり、今後現代とLGがアレクサを通したIoTでの提携関係に入るのかも知れない。昨年のCESではサムスンがBMWとの提携を発表したが、家電と自動車業界との提携は今後もますますグループ化が進むかもしれない。
問題はこうした動きに対し、共通のプラットホームが構築されるのか、という点だが、グーグルは昨年IoTのプラットホームとなるOSをオープンソースで発表した。ユーザーにとっては共通のプラットホームがあることでどのメーカーの家電、クルマを選ぼうともIoT連携ができる環境が望ましいが、メーカー側としては顧客の囲い込みのためにも独自のシステム構築を好むかも知れず、まだ新しい技術だけにプラットホームが今後どうなるかにも注目が必要だろう。
最後にLGが目玉として発表したのが、「ウォールペーパー」の意味でWと名付けた世界最薄2.57ミリという壁掛け型テレビだ。この薄さながらドルビー映像、音声を備えた高画質を誇る。LG はドルビーシステムだけではなくテクニカラー社とも提携、直径が1ナノメーターのドット構成によりこれまでにない色の再現を実現した。テレビに関しては他を突き放した世界最高のメーカーになりつつある。
米国ではすでに高級家電メーカーとしての地位を固めつつあるLGがアマゾンとの提携により今後どのようなサービスを発展させるのかにも注目だ。
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