パナソニックはテスラと提携して進めてきたネバダ州レノのバッテリー工場、ギガファクトリーがついに稼働を初め、「世界のエネルギー・ストレージ」企業としての地場を固めつつある。現在、創業99年目でもあり、様々な分野での飛躍を目指すという。
パナソニックが事業の柱として挙げるのはエネルギー、モビリティ、コネクティビティ、イメージングの4つ。エネルギーはギガファクトリーを進める一方で、曲げられる薄手のリチウムイオンバッテリーを開発、今後ウェアラブルスーツなど、体の線に沿ってフレキシブルさが求められるバッテリーとして期待される。
モビリティに関しては、パナソニックが北米で展開する事業のうち、すでにパナソニッ
ク・オートモティブが規模として最大のものになっている、という。車内搭載型のコミュニケーションシステムなど、車のコンポーネントを制作するほか、コミュニケーションシステム用のソフトウェアもこれまでにアンドロイドベースのものを147制作済みだという。
自動運転に関してはクアルコム、グーグルなどとも協力体制にあり、SKIP Generation IVIというシステムで車のコネクティビティに取り組んでいる。
コネクティビティに関しては、昨年のCESで発表したコロラド州デンバーとの「スマートシティ」計画が着々と進んでいる。デンバーの空港から市の中心であるユニオン・ステーションを結ぶ鉄道路線に沿って、例えば人の動きに合わせて照明が点滅するなどのシステムがすでにできており、今後さらなる発展によりデンバーを米国のスマートシティの中心地とする様々なアイデアがある。市内のスタジアム、オフィス街、住宅なども合わせ、ソーラールーフによるキャノビーなどで環境に優しいサスティナブルな都市作りが基本のコンセプトだ。スマートシティにはEZ10と呼ばれる自動運転の小型バスなども含まれ、パナソニックの技術を総結させた内容となる。このためパナソニックもパブリックセクターは今後の重要なクライアントである、と認識している。
またパナソニックは昨年フェイスブックのデータアーカイブ用にフリーズレイというペタバイトのデータストレージシステムも提供、今後のビッグデータ社会への備えも行っている。