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2017年2月21日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

 松本さんが全面的に工事を請け負う代わりに、その後の賃貸料はなし。工事にかかる材料費の一部を池上さんが負担することで折り合った。「壊す費用よりも少なくて済んだ」と池上さん。契約期間は少なくとも10年間。とりあえず修復して終わり、というのではなく、長期にわたってアートハウスとして使い続ける「コミットメント」を結んだのだ。

 「松本さんや伊永さんは、芸術作品というのは触媒で、もっと大事なのは、それを見に来た人同士のコミュニケーションだと言う。人が集まる場を作りたいという彼らと、いわばケミストリーが合ったんです」

 そう池上さんは振り返る。

総社アートハウスとして再生した池上邸

カウンターバーが必要なワケ

 2015年に着手した大改装は2016年夏には何とか形になった。

 「床の間の明りとりの木の彫刻など、非常に丁寧な仕事がしてあります。これを壊してしまうのはもったいない、と見た瞬間に思いました」と松本さん。階段も付け替え、壁も抜いて部屋を広くする一方、耐震強化にも気を配った。茶室は残念ながら朽ちていたので壊し、土蔵も傾きを補強した。

 「庭を掘ったら立派な池の跡と、滝の石組みが出てきました」と目を輝かせる松本さん。誰に頼むことなく、自分ひとりの力で作業を続ける。とりあえず展覧会ができる場所を確保しただけで、全体が完成するのはまだまだ先だ。

 入り口を入った正面、土間だった場所には床が張られ、長い木製のカウンターがしつらえられた。家の改修の企画を受け持つ伊永さんはこう語る。

 「作家そのものを知る画廊です。居心地が良くなければ人は集まりません。だから、まずはバーカウンターが必要だったんです」

 池上邸を使って個展を開く作家と、それを見に来た美術愛好家が、バーカウンターで酒を飲むという趣向である。

土間を改装したバーカウンター

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