2024年11月22日(金)

使えない上司・使えない部下

2017年6月13日

向いていない仕事をしたら、絶対にだめですよ

江上治さん

 上司からの人事評価は20代の頃から一貫として高かったから、課長になるのは早かったです。使えない部下はいましたが、厳しく叱ることはしませんでした。

 ほかの部署の部長が、部下に2時間叱っている姿を見たことがあります。特に月末になると、激しく叱る。月の営業成績が悪いからでしょう。私は、早々と帰るようにしていました。職場の雰囲気が悪いし、こちらの運気も悪くなります。その部下は怒られるのが習慣となり、「仕方がないんだ」と感覚がマヒしているように見えました。

 私は彼に売上の一部をわけたことがあるのですが、変わらなかった。叱られたり、人から助けを受けることが習慣になると、成長はしないのかもしれませんね。

 本来、上司は部下を叱ることが仕事ではないはずです。まずは、その人に向いている仕事を見つけないといけない。ひとりでできないならば、サポートする人を探せばいい。「使えない」と嘆くのではなく、使えるようにすればいいでしょう。

 当社のファインナンシャルプランナーの笠井裕予さんは人間的な魅力があり、セミナー講師をすると評判がいい。本(『成功したい女(ひと)は、「結婚」を捨てなさい』(経済界))などを書くと、おもしろい。だけど、スケジュールなどの管理があまりできない。だから、サポートをつけています。

 向いていることをして認められたときに、人は変わることができるのです。向いていない仕事をしたら、絶対にだめですよ。当社に来た11年前と比べると笠井さんは、大きく変わりました。向いている仕事とめぐり合ったからでしょう。「向いている仕事」とは高く評価されるものであり、好きなことではないと思います。

普通でない人は、大きく変わることができます

 これからは、オタクの時代です。「これはすごい!」と一芸に秀でている人が活躍できる仕事をして、認められるようになっていきます。貴重な才能を持っていても、自分で潰している人が実に多い。才能や向いている仕事などを見つけるためには、人からほめられたことを書き出してみるといいと思います。そして、毎日、その中の1つをしてみる。

 すると、しだいに自信を取り戻すようになります。キーワードは、自信です。自分を信じることができるか…。根拠なき自信で構いません。思い込みでもいいから、突き抜けたほうがいい。成功して伝説をつくる人は、得てして根拠なき自信をもっています。そのくらいにならないと、人は変わりません。


新着記事

»もっと見る