2024年4月24日(水)

赤坂英一の野球丸

2017年6月21日

 NPBは15年以降、ルール上の「優勝」を廃止、「勝率1位」を「最高勝率チーム」として表彰している。試合数が発足当初の36試合から、07年に24試合、15年に18試合と半分まで減少。これに伴い、15年以降はリーグ公式戦のようにホーム&アウェーではなく、どちらか一方のホームゲームとして3連戦が組まれるようになっている。ホーム&アウェーを「2シーズン1単位」とし、翌年はアウェーのチームの本拠地で試合を行うのだ。だから、例えば、ソフトバンク-広島3連戦は来年、マツダではなく福岡ヤフオク!ドームで行われる。

広島の賞金はゼロ

 このような改革により、交流戦全体の意義も大きく変化した。05年の発足当初は「12球団で一番」を争うリーグ戦だったのだが、「セ・パ両リーグ対抗戦」という位置づけになったのである。そのため、賞金の分配方法も、勝ち越したリーグのほうにより多く配分されるよう変更された。金額は、勝ち越したリーグの1位が1000万円、2位500万円、3位400万円、4位300万円、5位200万円、6位100万円。

 これに対して、「最高勝率チーム」の賞金は500万円だ。今年はパが勝ち越したから、ソフトバンクが1000万円プラス500万円を両取り。ロッテでも100万円もらえる。それに引き替え、「セ1位」の広島は賞金ゼロ。仮に勝率1位になっていたとしても、ソフトバンクの半分の500万円しかもらえない。

 何とも不合理だと感じるのは私だけだろうか。交流戦は賞金だけのために戦うものではないとはいえ、もっと勝ったチームが正当に評価されるよう望みたい。

  
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