ある成年後見人の手記
「成年後見制度」の普及が叫ばれているが、高齢化が進み「無縁社会」が問われる今日、この制度に抜本的改革を加えないまま後見人を募ってよいのだろうか。義理の伯母の成年後見人を5年以上務めた筆者が、社会全体で考えていただくために実体験を報告する。
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2017/08/17 松尾康憲
8年にわたる後見活動を終えた筆者は、心身ともに疲れ果て、二度と後見はできないと言う。成年後見制度が財産管理に重きを置き、被後見人や後見人に対する配慮が欠けていることも大きな一因だ。制度や裁判所の運用の改善が必要だ。
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2017/08/16 松尾康憲
成年後見人を努めた筆者には義理の伯母の遺産を相続する権利はない。相続するのは見舞いにも来なかった血族たち。早く大金を彼らに受け渡したいが、なかなか意思疎通が取れない。後見は終わっているのに、重圧から解放されない日々が続いた。
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2017/08/15 松尾康憲
5年以上にわたって後見をしてきた伯母が逝き、遺産相続という最後のかつ最大の大仕事に向き合う時がきた。相続権のない筆者が見舞いにも来なかった血族14人に遺産相続を行う理不尽さに怒りがこみ上げてくる。それでも全国に散らばる血族探しに乗り出した。
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2017/08/14 松尾康憲
伯母の後見人としていざというときに備え葬儀や埋葬の準備を進めていった。裁判所には「個人の善意」での葬儀、埋葬を言われたが、「後見人の実務」に認められるのではないか。苦情を受け付けない裁判所に思い切って見解を問い合わせると、意外な結果が…。
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2017/08/11 松尾康憲
伯母の認知症は進行し、体力は緩やかな下降曲線を描いていった。成年後見人として「死」の準備をしなければならない。裁判所に葬儀や埋葬について問い合わせたところ、木で鼻を括ったようなとんでもない事務的な返信が届いた。
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2017/08/10 松尾康憲
認知レベルが低下しても伯母の人生に彩を添えてあげたい。筆者は、お洒落をさせ温泉街にも定期的に連れ出した。成年後見人には財産管理だけでなく身上監護も大事な役割。しかし、成年後見を支える制度やその運用が後見人にとって不親切なものとなっている。
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2017/08/09 松尾康憲
伯母の成年後見人となった筆者が最初に取り掛かったのが預貯金の回収だった。通帳を開くと伯母が倒れる直後に多額の使途不明金が引き出されていた。相続の権利もない筆者だが、伯母の財産を管理しながら余生をマネジメントする日々が始まった。
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2017/08/08 松尾康憲
義理の伯母の成年後見人になる決意をした筆者。その申請手続きを弁護士に依頼したが、まったく頼りにならず、月日だけが無駄に過ぎていった。後見人に選任されるまでの間、伯母の転居などの費用は自腹を切らねばならず、人生で初めて消費者金融の世話になっ…
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2017/08/07 松尾康憲
「成年後見制度」の普及が叫ばれているが、高齢化が進み「無縁社会」が問われる今日、この制度に抜本的改革を加えないまま後見人を募ってよいのだろうか。義理の伯母の成年後見人を5年以上務めた筆者が、社会全体で考えていただくために実体験を報告する。
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