中国人観光客はいま

2017年10月23日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)、『中国人富裕層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』(プレジデント社)『日本の「中国人」社会』(日本経済新聞出版社)などがある。

――具体的にオンライン予約代行サイトの仕組みを教えていただけますか?

董氏:まず利用者は中国の大手予約サイトである「大衆点評」「CTRIP(シートリップ)」「美団」「百度」「同程旅游」などから入って、日本の飲食店を検索することができます。この中に私たち「日本美食」の自社サイトもあります。わかりやすく例えていうと、JALの航空券を買うとき、JALの自社サイトからも買えますが、さまざまな旅行会社からもアクセスでき、JALの航空券を買えますね。それと同じような仕組みです。

 飲食店を検索するときには料理のジャンル(寿司、焼肉、懐石、フランス料理など)別に弊社サイトなどで、中国語で調べることが可能です(簡体字のほか繁体字、英語、日本語でも可能)。料理のメニュー(コース料理や単品、飲み物)や写真もありますので、中国にいながらにして、お店の雰囲気や特徴もじっくり確認することができます。日本人が「食べログ」などをチェックしたり、お店の写真や口コミ、最寄り駅などを見て比較したりするのと同じように、飲食店の情報だけを入手することもできますし、実際に飲食店の予約を完了するところまで、あるいは、予約と支払い(決済)完了まで、すべて終えることも可能です。弊社以外のサイトから入った予約も、弊社を通じて、日本のパートナー会社(日本の飲食店予約サイト)に伝わり、そこから飲食店に予約が入るようになっています。

 中国の予約サイトで、来日前に予約、注文、支払いを完了してしまえば、来日して、お店で日本語のメニューを見る必要はありませんし、日本円を使ったり、クレジットカードを出したりする必要がなくて便利です。その上、料理の内容もわかっているので安心できます。

QRコードをスキャンしてモバイル決済する

 飲食店のほうも、これまでは、たとえばアイパッドの翻訳機能を使ったり、中国語がわかるスタッフが必要になる場合があるなど、中国人を始め外国人観光客を受け入れるには、オペレーションやコミュニケーションに不安がありました。しかし、注文が済んでいれば安心です。また、当日支払いをする場合も、お店に設置したQRコードをスキャンし、中国のモバイル決済機能であるウィーチャットペイや、アリペイで行うことができます。中国にいるときとまったく同じように決済ができますので、中国人のお客様にとって手軽で簡単です。日本のお店のほうも、特別な端末を用意したり、初期費用を準備したりする必要が一切ありません。支払ったお金はいったん弊社に入金され、弊社から各飲食店に支払う仕組みです。つまり、弊社が中国のサイトと日本の飲食店をつないでいる「とりまとめ役」となっています。

 現在までに、弊社が直接契約して予約ができる飲食店は東京都内だけで約800店あり、パートナー会社を通して予約できる飲食店は日本全国で約6000店に上っています。契約できる飲食店は今後も増やしていく予定です。

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