2022年8月8日(月)

前向きに読み解く経済の裏側

2017年12月15日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

寂しい一人暮らしの高齢者が狙い目

 一人暮らしの高齢者は、詐欺師からの投資話があっても、誰にも相談できる相手がいないので、自分一人の判断で誤った選択をする場合が多いそうです。友達がいれば、あるいは家族と頻繁に連絡をとりあっていれば、「こんなラッキーな話があったから、買うことにした」といった話をすることで、誰かが詐欺の可能性に気付くかもしれません。

 それより怖いのは、詐欺師が寂しい高齢者に親切にすると、「息子よりよほど親切で頼りになる」という信頼を得ることができる場合があるそうです。そうなれば、財産に手をつけるのは簡単ですね。息子が異変に気付いて「そいつは詐欺師だから騙されてはいけない」と忠告しても、息子より詐欺師を信頼している親は、忠告を聞くはずがありませんから。

 さて、読者の皆さんは、離れて住む一人暮らしの親に寂しい思いをさせていませんか? 親がオレオレ詐欺に引っかかるのは、親が子供の声を忘れてしまうほど電話の頻度が低いからではありませんか? そこまで行かなくとも、親が寂しい思いをしている時に詐欺師が親に親切にして信頼を得ようとしていませんか? 親と毎日電話で話していれば、親がそうした詐欺師を受け入れることはないでしょうし、仮に何かあったとしても早期に異変に気付くことができるでしょう。親孝行は大切ですよ。道徳の先生ではない、経済の先生である筆者も、そう思います。

   

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