オモロイ社長、オモロイ会社

2018年5月12日

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杉浦佳浩 (すぎうら・よしひろ)

代表世話人株式会社代表

三洋証券株式会社入社(昭和62年)。鹿児島支店にて勤務。地元中小企業、個人富裕層の開拓を実施。 日経平均最高値の2カ月前に退職。次に日本一給与が高いと噂の某電機メーカーに転職。埼玉県浦和にて、大手自動車メーカー、菓子メーカー、 部品メーカー等の主力工場を担当。 退職時は、職場全員から胴上げ。そして、某保険会社に20数年勤務後、平成26年末に退社。在社中は、営業職、マネジメント職を経験して、リテール営業推進、若手人財育成を中心に担当していた。 社外の活動も活発に行っていた。平成27年1月1日、代表世話人株式会社を設立。
同社代表取締役に就任。世話人業をスタート。

生死を彷徨って行き着いたこと

加地さん

 建設関係の会社に最初に就職した加地さん。早くに結婚をし、家族も出来バリバリ働こうと頑張っていたのですが、雨の日には仕事ができない建設現場での溶接工の仕事。雨の日には、先輩立ちとパチンコに行くことが慣例行事、日給月給の世界、雨の日分は給与が貰えず、しかもお小遣いがやりたくもないパチンコに消えていく、このままでは駄目と思い、企業向け融資を行う会社に転職、成績も好調だったそうです。

 すぐに自分の仕事に必要ではなかったものの、興味本位で英会話スクールに通い出しそうです。それが現在の仕事に通じる第一歩。英会話の勉強を楽しんでいるある時にそのスクールの事務員さんから、「社長が疾走して会社が継続できない、加地さんなんとか助けてください!」と相談があったそうです。徳島から出てきて16万円の給料が未払い。そんな状態を助ければと、妻に相談。その時あまり深く考えずに、当時加地さんの奥さんが貯蓄してくださっていた全財産の数百万円を全てこのスクールにつぎ込んだそうです。

 そこから3カ月後には、ほとんど資金が底をつく有様で、外国人講師、事務員さんの未払い給与にほぼ消えていき、その上助けを求めた事務員さんもあっさり退職しました。このままでは倒産すると思い、自分は順調なサラリーマン生活を辞める訳にはいかず、弟さんに経営を任せながら、兄弟でこのスクールを立て直したそうです。

 これが現在の会社の前身となり、外国人との接点もここからスタートすることに。これからが楽しみと思って事業を拡大する場面で弟さんの病気が判明、そこから数年、闘病生活の末に弟を亡くします数カ月で帰らぬ人に。弟さんの残した事業を引き継ぐ形で加地さんが経営を行い、英語を学びたい方々向けに少しでも月謝が安くできたらと、外国人講師がマンションの共有スペースに出向いて講師をシェアリングすれば月謝が下がる「マンションコミュニティー英会話」、外国人講師が市中のカフェで英語を教える「カフェスタイル英会話」、フィリピンに現地法人を開設して、日本との間での「オンライン英会話」と次々に学ぶ側にメリット感を与えられる事業を作っていきました。

 なぜ、再建できたのでしょうか。それは、生徒、受講者側の目線で取り組んだからだそうです。サービス提供者目線ではなく、受講者目線、自宅で受講、カフェで、マンションのコミュニティスペース(集会所等)に、教育品質にこだわった、コミュニケーション力高い講師を派遣することにチャレンジしました。また学ぶ側の財布に優しい「月謝のシェアリング」という方法も導入し、受講者に優しい事業活動に取り組んだからだそうです。

 事業が軌道に乗って来た頃に加地さんを突然襲ったのが交通事故。集中治療室に5日間意識不明、顔面を70針近く縫う大ケガ、病室にて感じたのが、「たった一度の人生、もっと社会に役に立てるように」→You Only Live Onceだったそうで、そこから「YOLO  JAPAN」の事業へ想い、折角日本に来てくれている外国人の皆さんに喜んでもらえる価値提供ができることをもっともっとできることが自分の使命と思い、事業立ち上げに向かうことになりました。

 大手企業との連携も動き出しており、昨年には大手グルメサイトの運営会社や都銀系ベンチャーキャピタルから資金調達を行い事業の拡大が加速しています。加えて、関西の大手電鉄である南海電鉄との事業連携発表は大きなニュースとなりました。外国人からの観光客の評価が高い大阪に「日本初の就労インバウンドトレーニングセンターYOLO BASE外国人教育訓練施設」の建設が決まり、来年年秋開業予定を目指しています。

  
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