WEDGE REPORT

2018年4月18日

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 韓国政界に激震が走った。事の発端は先週、インターネット世論操作疑惑を捜査していた警察が、平昌五輪の時にポータルサイトで文在寅大統領と政府の対北朝鮮政策を厳しく非難していた金某氏など3人を逮捕したことだが、驚くべきことに3人は文在寅政権の反対派ではなく、文在寅支持派、すなわち与党「ともに民主党」の党員だったのだ。

(Photo by Win McNamee/Getty Images)

 操作行為を主導したとされた金氏は、インターネット上では名の知れたブロガーという側面を持っていた。彼のブログには多くの支持者がついていたが、彼はブログ上で政治的発言を繰り返し、集団行為を呼びかけ、また、講演会を開いて政治家を招待するなどの活動をしていたことが判明した。

 金氏らは、ネイバーなどのインターネットポータルに文在寅政府を誹謗するコメントを書きこみ、その内容に対する賛否を表示する「いいね!」の数字を操作して、不自然なまでに文在寅批判の世論が多いように見せかけようとしたのだが、このような活動をした理由を「保守勢力が(情報操作を)したように見せかけるためにコメントを操作した」と警察に供述した。

 つまり、保守派が文在寅政権のあげ足をとっているかのように見せようと保守派になりすましたというのだ。

 韓国では以前から、インターネット世論操作の疑惑が絶えなかった。 日本と同様に韓国でもポータルサイトには、テレビや新聞が記事を提供している。そして、記事を読んだ読者は新聞記事に対して感想を書き、また他の読者は、その感想に【そう思う/そう思わない】の形式で賛成と反対の意見を表することができる。

 ここで賛成(「そう思う」もしくは「いいね!」)を多く獲得したコメントは世論を代表する声、すなわち「民意」として受け入れられてきた。それを操作したというのだ。金氏らは、なんと600のアカウントと170台の携帯、そして不正プログラムを使い、自分たちが望む方向に世論を操作してきたことが明らかになった。

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