赤坂英一の野球丸

2018年6月20日

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もう終わったこと

 あえて付け加えると、西武より古い歴史を持つ他球団にはかつて、そういう悪しき前例があった。せっかく試合でヒーローになっても、不祥事に関する質問をしないように広報担当が報道陣に要請して、それでも遠回しに質問する記者がいると、選手が一方的に取材対応を打ち切り、報道陣を押しのけて帰ったこともある。そんな態度が、その選手の活躍や報道に水を差すことにもなった。

 今井のケースでは、辻発彦監督のコメントが的確だったことも指摘しておきたい。今井が初勝利を挙げた直後、辻監督は「次の登板はある」と、今後も先発で起用すると明言。今回の初勝利で先発ローテーションに入れることにしたのかと聞かれると、「いや」と首を振り、「それは前から決めていたこと。力のある投手だから」と語ったのである。

 一軍の試合で使うと決めた以上、過去の不祥事は問わない。「もう終わったこと。いまは二十歳なんだからね」と、一人前の選手として扱う姿勢を示したのだ。今井が勝ち星を積み重ねていけば、19歳での喫煙などすぐに誰も口にしなくなるだろう。

 もっとも、辻監督のような指揮官は、結果を出せなかったら、見切りをつけるのも早いはず。その意味で、今井には危機感を持って頑張ってほしい。

  
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