2023年2月8日(水)

From NY

2018年7月2日

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田村明子 (たむら・あきこ)

ジャーナリスト

盛岡市生まれ。1977年米国に単身留学し、1980年から現在までニューヨーク在住。著書に『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)、『知的な英語、好かれる英語』(生活人新書)、『女を上げる英会話』(青春出版社)、『聞き上手の英会話』(KADOKAWA/中経出版)など。翻訳書も多数。フィギュアスケートライターとしても知られており、『挑戦者たち-男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』(新潮社)で2018年ミズノスポーツライター賞受賞。

筆者が人生初のジム通いの理由

 さて筆者は自慢ではないが、これまでフィットネスジムなどとは無縁の人生を送ってきた。遊びレベルでスポーツはするけれど、ジョッギングのようなしんどいことなどとんでもない。できるだけ疲れないよう、体力の温存を人生のモットーとして今まで生きてきたのである。

 それでも体型はここ20年ほどほとんど変わっていない。特別やせてはいないが太ってもいない。「いつまでも太らなくていいわね」と同性の友人に言われることもある。

 バランスの良い食事をしていれば、運動などしなくても別にこまらない。と長年信じて生きてきた。

 ところがその筆者に、青天の霹靂が降ってきた。年齢的にそろそろと勧められて計った骨密度検査で、立派な「骨粗鬆症」という結果が出たのである。

 「バランス良い食事だけでは不十分。運動してください」と、医者は無情に告げた。

 慌てて周りの友人たちに相談したら、驚いたことに同年代のほとんどがフィットネスジムの会員だった。みんな出勤前や、昼休み、会社のあとに30分や1時間ほど立ち寄ってすっきり汗をかいているのだという。

 一人前のニューヨーカーだと自認して来たが、いつの間にやら取り残されていたのである。

 慌てて友人のつてで、格安料金でアップタウンの高級フィットネスクラブの会員にしてもらった。人生初の、ジム通いが始まった。

高級ジム通いはいかに……(撮影:著者)

マンハッタンの高級フィットネスジム潜入

 レストランと同じように、フィットネスジムも高級なところは外から中は見えない。すっぴんにTシャツ姿で汗まみれになっても安心なプライベートな環境なのである。

 リンカーンセンターに近いそのジムも、入り口は小さくてわかりにくくかった。

 地上階からエレベーターに乗ると、1階が託児所になっていて2階から5階までがジムになっていた。

 入り口でチェックインすると、まず広々としたカフェがある。一汗かいた人たちが、サラダなどを食べながら、PCをひろげている。

 その奥まったところに、男女別のロッカールームがあった。清潔なタオルがあちこちの棚にきれいにたたまれて積んであり、普通のサウナとスチームサウナ、もちろんシャワーや化粧台なども設置されている。アメニティはすべてニューヨークで人気のナチュラル系コスメの、キールズだった。

 お金持ちばかりのエリートクラブに入り込んで、一人場違いなのではないかと最初はビクビクしていたものの、ロッカールーム内はすっぽんぽんで平然と歩いているおばさんたちが大勢いた。

 どんなお金持ちでも裸になれば皆一緒。とりあえずちょっと安心してさっそくTシャツ、ヨガパンツ、スニーカーというフィットネス姿に着替えた。


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