Washington Files

2018年12月10日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

マイノリティになりつつある白人

 さらにこうした傾向を裏付ける証拠として、去る10月、ローゼンシュタイン司法副長官が公表した最新の「FBI犯罪レポート」によると、2016年の1年間にFBIに報告されたあらゆる犯罪に関し、白人過激グループの犯行による「ヘイト・クライム」にまったく触れなかった捜査機関が全体の88%にも上っていた事実を挙げている。このため、同副長官は各捜査機関からの報告の信ぴょう性について、洗い直しに着手しているという。 

 昨年発表された国勢調査局「National Population Projections」によると、アメリカ社会全体における白人人口は、白人以外の人種と比較して相対的に減少傾向にあり、このペースが続くと、2045年までに過半数を割る見通しという。また、これと関連して、白人至上主義の全国組織として知られる「Unite the Right」のジェイスン・ケスラー代表は「われわれ白人は、自分たちの手で作った国で早いスピードでマイノリティになりつつある」とコメントするなど、危機意識を募らせつつある。

 今後、地方警察やFBIなどの捜査機関がよほど本腰を入れて取り締まりに乗り出さない限り、こうした白人のヘイト・クライムはますますエスカレートすることになる。

  
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