世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年12月20日

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 今後、中国との通商協議における米国の姿勢は、より強硬なものとなることが予測される。クドロー委員長は12月3日の記者会見で、協議の対象には補助金を含む、と述べたが、ホワイトハウスの発表には補助金は含まれていなかった。強硬派のライトハイザーが主導して、「中国製造2025」(補助金によりハイテク産業などを世界一のものに育成する戦略)などを厳しく問題視していくことになろう。しかし、中国側が国家戦略である「中国製造2025」を後退させるようなことは考え難い。12月3日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「ライトハイザーは、ムニューシンのような非公式交渉ではなく、中国に行動を約束させる調印文書を求めるだろう」とのMichael Pillsbury(中国研究の専門家。現在ハドソン研究所上席研究員)の見方を伝えている。注目すべきポイントであると思われる。

 米中間の「貿易戦争」が「和平」に向かう見通しは全く立たない。むしろ、「貿易戦争」は、安全保障面を含む、米中の厳しさを増す対立の一つの側面に過ぎない。

  
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