Washington Files

2019年1月8日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

バランスのとれた「中道寄り」路線にシフトしつつある

 問題は、彼の政治スタンスだが、社会保障、教育、マイノリティ対策などで急進的すぎると、当選に欠かせない全国的な幅広い支持獲得は期待薄だ。すでにアメリカの主要メディアでは、サンダース、ウォーレン両氏について、大学生授業料の連邦政府による全額負担、国民皆保険の徹底など、財源軽視の「ビッグ・ガバメント」志向を理由に、大統領候補としての生き残りを疑問視する声も上がっている。

 この点、オルーク氏はかつて市議会議員時代、かなり左寄りのリベラル派とみられたが、その後は民主党の中ではバランスのとれた「中道寄り」路線にシフトしつつあるようだ。

 ニューヨーク・タイムズ紙の著名記者デイビッド・レオンハート氏は最新の同紙コラムで、大混戦が予想される民主党の大統領候補争いについて「誰が有力候補となるかを占う尺度は、通常なら、その人物の実績や出自、経歴などを含む総合評価次第だが、トランプ氏もオバマ氏も当初は“当選できそうな(electable)候補”には見えなかった。

 最終的にカギを握るのは、有権者からみて最もエキサイティングな候補は誰か、ということだ」と論じている。

 この点で、オルーク氏がもし正式立候補した場合、有権者の心に大きな興奮を呼び起こすだけの十分な資質を持ち合わせていることは確かだろう。

  
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