オモロイ社長、オモロイ会社

2019年7月12日

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杉浦佳浩 (すぎうら・よしひろ)

代表世話人株式会社代表

三洋証券株式会社入社(昭和62年)。鹿児島支店にて勤務。地元中小企業、個人富裕層の開拓を実施。 日経平均最高値の2カ月前に退職。次に日本一給与が高いと噂の某電機メーカーに転職。埼玉県浦和にて、大手自動車メーカー、菓子メーカー、 部品メーカー等の主力工場を担当。 退職時は、職場全員から胴上げ。そして、某保険会社に20数年勤務後、平成26年末に退社。在社中は、営業職、マネジメント職を経験して、リテール営業推進、若手人財育成を中心に担当していた。 社外の活動も活発に行っていた。平成27年1月1日、代表世話人株式会社を設立。
同社代表取締役に就任。世話人業をスタート。

医師からの賛同とともに始まったLEBER

 伊藤さんの考えるサイバーホスピタル事業はある意味既存の医療モデルを変革すること、事業開発からサービスリリースのあたりに周囲の医師に評価してもらったところ、好意的な反響だったそうです。

 

 LEBERサービスは、24時間365日スマホで医師に相談できる環境を提供するアプリです。医師が症状にあった医療機関や市販薬を紹介することで、不要不急の受診を抑制するとともに、持続可能なヘルケアシステムの構築を目指しています。

 使い方としては、最初にチャットボットの「リーバー君」が自動で問診を行い、受診者側は症状に合わせて選択していき、伝えたりない部分はフリーテキストで入力したり、写真・動画も送信可能です。

 料金(個人の場合)は、3段階の100円、300円、500円から相談料金を選択して、回答して欲しい医師の条件も選択し、相談内容を送信します。相談料金が3段階設定になっている理由は、回答の速度や医師への患者側からの口コミ評価により相談料金が分類されているためです。

 情報を送信後、最速約1分で日本全国の88名(2019年6月末現在)の専門医師(20の診療科)とマッチングし、その医師から症状にあった適切なアドバイス、回答が寄せられます。病院に行くべきか? どの診療科の医療機関が良いのか? 症状にあった市販薬の紹介も医師が行います。

 現状では、個人利用の場合の概要でしたが、最近はこのサービスを利用する企業も増え始めています。福利厚生を目的にして、相談料を無料にすること、通常より負担額を減らすプラン等を柔軟に対応可能にしています。

 

 社員のストレスや健康状態を部署ごとにチェックできたり(※ 個人が特定できないように配慮しています)、管理画面上から社員へメッセージの配信ができたり、ストレスチェックの配信、産業医との連携も可能です。アプリ内チャットボットの「リーバー君」が、定期的に社員への気遣いをする機能も付加しています。こうすることで社員の健康状態の見える化の徹底ができるとのことです。

 LEBERを運営する会社として、AGREE社を2017年2月につくば市にて設立しました。LEBERのアプリ開発に当初は集中、2018年1月にLEBERのサービスがスタート。順調にダウンロード数、実際の利用者数も右肩上がりに。2017年度つくば市の「つくばSociety5.0社会実装トライアル支援事業」の採択にはじまり、18年度新潟市実証実験補助事業者にも採択、18年8月には、内閣府の近未来技術等社会実装事業に選定されています。

 今年の5月からは茨城県内の自治体(石岡市、大洗町、大子町、常陸大宮市)と組み、子育て世代を対象とした、無料で医療相談ができる実証実験がスタート、来年3月末まで実施し、アウトカムとして自治体内における体調不良の傾向把握、子育て世代の不安軽減を目的としてアプリの活用が進んでいます。

 茨城県の患者さんを例えば九州の医師が相談に乗り、病院へ行くことなく快方に向かうといったことが実際に起りはじめているそうです。

 離島でもなく、山間部でもない、これまで見過ごされてきた医療空白地帯をサイバーホスピタル事業であるスマホアプリのLEBERが、ホスピタリティある医療を提供することにより、日本の医療費課題に向き合い、10兆円の医療費削減を実現していくという伊藤さんに今後も継続して注目したいと思います。

  
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