Wedge REPORT

2019年10月10日

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将来の実践見据えて準備

 一枚の畑に数人の地権者がいる場合に、その境を跨いで同じものを植え、肥料を与え、防除し、収穫しようというのだ。ただ、農地によって土づくりの度合いや土質が違い、収量に差が出うる。そのため、圃場内での収量のばらつきを把握できる収量コンバインなどを使って、収益を公平に分配しなければならない。一昔前に比べ、トランスボーダーファーミングをするに当たってのハード面は整いつつある。

 ただ、実際に導入するにはまだまだハードルが高い。農家の間で抵抗が強いからだ。「省力化できる」「労働力不足に対応できる」といった積極的な意見がある反面、「意欲が低下する」「他人に自分の土地の作業を任せるのは不安」「自分がやりたいようにやりたい」といった消極的な意見も少なくない。そうではあるけれども、鹿追町でトランスボーダーファーミングの実現を見据え、広い畑で大型農機を使った生産をし、どの程度効率的になるか把握する実証を小麦とてん菜で始めた。

 「今は消極的な生産者でも、あと数年で『そろそろいっぱいいっぱいになってきた』と感じる状況が出てくるだろう。そうなってきたときにすっと移行できるのがいいと思っていて、さまざまな技術を地域に紹介している」

  
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