2022年8月13日(土)

From LA

2019年11月22日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

ラグジュアリーモデルとしてもやや高すぎないか?

 FFは前述の高級EV、FF91のコンセプトをすでに3年前に発表しているが、まだ発売はされていない。FF91は車内に合計11ものモニターを設置、特にリアシート用には27インチの大型スクリーン、さらにリアシートは無重力状態にリクライニング出来るという仕上げで、車内エンターテイメントの充実と高級化を徹底邸に追求した車だ。価格は20万ドル。

FF91の内部
 

 これに加え、FF81という「やや庶民的な」車も続けての発売が予定されているが、これはテスラモデルSに競合する価格帯の車になる、という。これらを来年には発売、2021年にはIPOも予定、と相当な強気の姿勢だ。

 しかし、テスラでもモデルSの販売台数は年間で1万台を少し超える程度で、モデルXと合わせても3万台に届かない。同社の売り上げは価格が5万ドルを切るモデル3の大躍進が中心だ。バイトン、リビアン共にこの5万ドル以下、というのを販売価格目標としており、FFの価格はラグジュアリーモデルとしてもやや高すぎる感がある。

 FFは最初から中国の富裕層をターゲットに定めた車となるのか。しかし中国市場に切り込むために、バイトンが冒したのと同じような過ちに陥る可能性はないのか。そもそも大手自動車メーカーも次々にEV市場に参入する中で、新興メーカーが生き残る道はあるのか。ブライトフェルド氏の動きは混迷する新興EVメーカーの現状を象徴しているようにも感じられる。

  
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