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2020年1月19日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

【日野 祥太郎(ひの・しょうたろう )】
多摩美術大学情報デザイン学科卒業。15年に銭湯特化型のウェブメディア「東京銭湯 – TOKYO SENTO – 」をローンチし、16年、株式会社東京銭湯を立ち上げ、並行して同年4月に埼玉県川口市で銭湯「喜楽湯」の経営を開始。(写真・湯澤 毅、以下同)

 「代表取締役番頭」という一風変わった名刺を持ち歩く若者がいる。日野祥太郎さん、35歳。埼玉県川口市にある喜楽湯を経営する。風呂屋の番台(フロント)に立つから番頭というわけだ。

 「昔は町々にあってコミュニティーの『場』だった銭湯の機能を復活させたいと考えたんです」

 本業はデザイナー。25歳でフリーランスとなり、広告や宣伝、ブランディングといった仕事を請け負ってきた。プロフェッショナルの多くは、仕事に行き詰まったり、疲れたりすると、必ず訪れる自分なりの「場」を持っている。バーのカウンターでひとり静かに酒を飲み、リラックスして考えを巡らせる、というのも典型的な例だ。日野さんもバーに通うが、それだけでは足りないと感じた。

 そんな時、出会ったのが近所の銭湯だった。大きな湯船につかり、のんびりと時を過ごす。リラックスすると思いがけないアイデアが脳裏に浮かぶものだ。日野さんはすっかり銭湯にハマった。

 そんなある日、東日本大震災が日本を襲った。地域の人たちの助け合いや、身を寄せる「場」の重要性をひしひしと感じた。そうだ銭湯だ。

 東京都内には今も約540の銭湯がある。昔は町内には必ず銭湯があって、風呂に入りに来る人たちのコミュニケーションの場になっていたが、そんな機能が失われて久しい。今の若者の多くは銭湯の存在を「知らない」。

 仮に知っていたとしても、あのいかめしい玄関構えの建物に足を踏み入れるには勇気がいる。中の構造がどうなっているのか、どうやって湯船に入るのか、正直、分からないというのだ。

銭湯メディアを立ち上げる

 そんな若者に銭湯を知ってもらおう。日野さんはネットメディアを立ち上げることにした。題して「東京銭湯– TOKYO SENTO –」。東京を中心に全国の銭湯の情報を伝えるホームページだ。

 メインは全国の銭湯の紹介記事。どんな特徴があるか、浴槽やカラン(水栓金具)の設備はどうか。アメニティーグッズは手に入るか、休憩所はどんな感じか─。泉質ひとつとっても、井戸水を沸かしたお湯から、ラドン湯や天然温泉まで様々。写真と共に事細かな情報が掲載されている。風呂好きの「記者」に原稿を依頼しているが、一番の書き手は日野さん自身だ。

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