農林大臣も愛媛に関心
コイララ君は現在、ブータンへ一時帰国している。人材送り出しの仕組みづくりのため、ブータン政府担当者と話し合うためだ。
彼の要請に応え、3月初旬にはブータンの農林大臣が愛媛を訪れることが決まっていた。新型コロナウィルス問題の影響で来日は延期されたが、ブータン側でも農業人材の送り出しへの関心は強い。
日本で農業を経験すれば、ブータンへの帰国後も活かせるだろう。これまで私が出会ってきたブータン人留学生たちにも、農業関連の仕事を希望する者は多かった。のどかな愛媛の風土、都会にはない人々とのつながりも、ブータン人たちには合いそうだ。そのことは、愛媛で就職した元留学生たちの幸せな表情が物語っている。
在日外国人が先頭に立ち、後から来る同胞たちのために仕組みをつくろうとする姿は画期的だ。借金を背負うことなく、将来にもつながる仕事を日本で経験できれば、来日する人材にとっては理想的なことである。
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