2023年2月6日(月)

定年バックパッカー海外放浪記

2020年4月12日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

「空いている部屋があるよ」

 6月21日、悪夢の一夜が明け再びサヴァ川沿いに南下。牧歌的田園風景に心が和む。午後4時過ぎKrska Vasという小さな村落に入ると製材所があった。

 ご主人は、英語はダメだがドイツ語は話せるという。ちなみに中欧の中高年世代は東西冷戦時代に学校教育を受けているが、外国語はドイツ語を選択した人が多い。ソ連嫌いからロシア語を避けたようだ。

 ご主人は大学生の息子を呼んで英語を通訳させた。「古い部屋がある。そこで寝たらどうか」と望外のオファー。

製材所のご主人とお母さんとオジサン

EU経済圏とスロベニア林業の現実

 シャワーを浴びて一息入れているとお茶に招待してくれた。一家は代々林業を生業としてきた。スロベニアは森林が多く伝統的に林業が盛んで、木造建築が多い。

 しかしEUの拡大により近年では安価なボスニア・ヘルツェゴヴィナの一般木材が大量に輸入されてスロベニアの林業は太刀打ちできない。スロベニアの林業は高級木材をオーストリアへ輸出することでやっと活路を見出している。

 林業は先行き明るくないので大学生の息子は電子工学を専攻しているという。EU経済圏拡大はスロベニアの片田舎の生活にも大きな影響を及ぼしているようだ。

次回に続く

  
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