2023年2月8日(水)

Wedge REPORT

2020年10月5日

»著者プロフィール

定評が高かった「ベースボール・オペレーション・システム(BOS)」

 しかしながら、その球団の清宮育成法にも綻びが生じているのかもしれない――そのような声が球界の間で出てているのも事実だ。

 今季は栗山英樹監督が清宮を開幕から一軍に定着させ、大不振でも二軍へ降格させず我慢の起用を継続させている。だが日本ハムはフロントの方針が大きくモノを言う球団であり、12球団内でも特殊なヒエラルキーを形成していることも忘れてはいけない。話を総合すると清宮の一軍定着は、栗山監督だけではなくフロント幹部の意向も大いに幅を利かせている可能性があるようだ。

 日本ハムはフロント幹部の1人が米メジャーリーグを参考にしながら戦力に関連する要素を細かに数値化し、独自のデータベース「ベースボール・オペレーション・システム(BOS)」を開発して導入。スカウティングと育成に大いに役立て、日本球界内でも定評が高いはずである。ところが日本ハムOBは次のように言う。

 「もちろんBOSは球団内で有効活用されているとはいえ最近は数値ばかりにこだわるが余り、弊害も露になってきた。練習量が簡素化されるなど『おや?』と思われるようなところも目立ってきている。それを物語るのが、二軍本拠地の鎌ケ谷。自主練習もあまりやらない若手が多くなっているという話をちらほらと耳にする。ファームの居心地がいいという環境を作ってしまっているのは悪循環だ。その中で斎藤佑樹(投手)が〝鎌ケ谷の主〟のようになっているが、球団から戦力外にされず今季もプロ10年目のシーズンをのうのうと二軍で過ごしている。同じ早実の後輩・清宮も『ドラ1特権』に守られ、数年後に斎藤のようなポジションになっていないことを祈るばかりだ」

 清宮が〝斎藤佑樹化〟してしまったら、それこそ取り返しがつかなくなる。本人も、そして球団も危機感を覚えるべきだと思う。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。


新着記事

»もっと見る