故郷のメディアはいま

2012年8月29日

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「アジアに雪を」で北海道をアピール

 局だけではなく、北海道の観光産業にとってもヒットにつながったのが、自然・紀行ドキュメンタリー番組を中心とする海外配信だ。同局は1997年から、住友商事やTBSなどとともに出資して前年の96年に設立したJET(ジャパン・エンターテイメント・テレビジョン)を通じて「北海道アワー」という番組を東南アジアのCATV局に提供してきた。

 番組のコンセプトは「アジアに雪を」。雪に触ったことはもちろん、雪を見たこともない台湾やマレーシアに人たちは、雪へのあこがれが強い。その人たちへ「雪の北海道」をアピールしようと考えたのである。

 その狙いは当たり、95年当時5万人だった台湾からの観光客は07年には30万人弱と6倍になった。韓国や香港からもそれぞれ10万人以上が来道している。6月から10月の観光シーズンは、雪を求めてやって来る海外観光客の増加で通年産業になった。道の観光産業で見ると、95年1兆円だったのが11年には2兆円に膨らんだという。HTBには観光産業とそれに伴う雇用拡大に貢献したとして、道から感謝状が贈られている。

 来年は開局45周年を迎えるHTB。この30年ほどの同局の動向をウォッチングしていると、まさに「天国と地獄」「ピンチはチャンス」という表現がぴったりくる。それはまた、同局の信条である「地域のために情報を発信し、みんなで地域をつくります」をひたむきに実践してきた歴史でもある。

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