2022年11月27日(日)

社食に企業の想いあり

2012年9月6日

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小川たまか (おがわ・たまか)

フリーライター

1980年東京生まれ。教育、働き方、性暴力などを取材。『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(2018年/タバブックス)。Yahoo!個人「小川たまかのたまたま生きてる」(https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/)などで執筆。Twitter:@ogawatam

 「当時、パリやミラノなど、ヨーロッパを訪れた岩田は行く先々にあったデリカテッセンの店を見て『膝ががくがくするぐらいの衝撃を受けた』そうです。『なんとか日本でもこれをやりたい』と思ったのが原点」(広報の竹原正夫さん)

 起業当時は、当時珍しかったローストビーフやスモークサーモンなどを扱う高級デリカテッセン。1990年からは、働く女性をターゲットとし、家庭的な商品へと路線を変更した。1990年代後半のアジアンブーム、2000年ころからのデパ地下ブームなど、時流を踏まえた商品開発を行ってきた。現在も毎月80種類近くの新商品を発売している。

 「少子高齢化や働く女性の増加を考えると、今後も総菜のニーズは大きい。当社は「サラダ」の新しい世界を拡げてきました。今後も新しい『サラダ』を次々と提案したいと思っている」(竹原さん)

 素材が総菜の品質を決めるとの考えから、農家との信頼関係を大切にすることや、野菜の収穫から店舗までの時間をできるだけ短くすること、カット野菜の品質を上げることなど、培ってきたノウハウには自信がある。「ロック・フィールドがサラダの新しい価値をつくる」ことは、現場のスタッフたちも自覚している。

部署間の会話も増えた

「トス」すると、サラダがいっそうおいしくなる

 実は、ロック・フィールドの社食は昼に行われる「ハーベスト食育ランチ」だけではなく、朝食も利用できる。この朝食の様子を覗くと、サラダに関するこだわりの一端がわかるだろう。

 朝食は午前7時45分~9時00分ころにかけて営業。ビッフェ形式だが、一番目につくのは、野菜を取り分けるコーナー。レタス、ホウレンソウ、トマト、カボチャ、炒めたタマネギ、ナッツ類、ドライフルーツなどを自分で取り分けたあと、専用のボールに入れ、ドレッシングをかけて「トス」する。サラダの上からドレッシングをかけるだけではなく、トングを使い、ボールの中で野菜全体にドレッシングをなじませるのだ。少量でも全体によく混ざるためオイルを含むドレッシングをかけすぎる心配もない。

 ひとくち食べてみると、柔らかく水気のあるレタスの葉にほどよくドレッシングがからんでいることがわかる。カフェのランチなどでよくセットにつけられる、申し訳程度のサラダとは比べようもない。筆者は、体を冷やしてしまう、冷えすぎた生野菜がやや苦手なのだが、「トス」するためなのか、保存環境が良いのか、口に入れたときにちょうど良い温度のサラダだと感じた。

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