2022年12月6日(火)

WEDGE REPORT

2021年2月26日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

副報道官、女性記者を恫喝  

 一方、ホワイトハウスのダックロー副報道官の辞職騒ぎはこれに先立って起きた。2月12日に1週間の停職、14日には辞職がそれぞれ発表された。ダックロー氏は、氏と他のメディアの女性記者との関係を質問した政治専門誌「POLITICO」の女性記者に腹を立て、記者に電話で「お前をdestroyする」「嫉妬しているのだろう」などと詰問、女性蔑視の言辞も弄したという。

 ダックロー氏は辞職に伴うコメントで「どんな言葉を用いても私の後悔、恥ずかしさを表現できない」「職務遂行中の女性がもっとも聞きたくない言葉を使ってしまった」と全面的に非を認めた。

 ホワイトハウスが、いったんは停職にしたものの、時を置かずに辞表を提出させたのは、バイデン大統領の意向をうけての処分みられている。

 大統領は2021年1月の就任直後、ホワイトハウスのスタッフに対して「仲間に敬意を欠く行動をとったり、けなしたりする人には職を辞してもらう。冗談ではない」と宣言、政権を担う者としての節度ある行動を求めていた。

 トランプ前大統領の女性蔑視、セクハラには国民は呆れ、うんざりししていたが、バイデン氏自身も大統領選の過程で、同様の疑惑を指摘された。この問題はなおくすぶっていることから、大統領は、この種のスキャンダルに強い姿勢をみせる必要があると判断したようだ。

日本では、うその謝罪会見や逆切れ

 今回の日本、アメリカの政治家らによる不祥事を比較してみると、弁解できない低次元の愚行であることは共通しているが、表ざたになった後の対応では、日本だけをとってみると、往生際の悪さといおうか、神妙さに欠けるようにも感じるのは気のせいか。

 アメリカのクルーズ議員、ダックロー氏は声明で、ひたすら過ちを認め、陳謝をくり返し、事態の鎮静化を狙った。ダックロー氏は停職を受けて即座にホワイトハウスを去った。

 高級クラブに深夜まで入り浸っていた日本の国会議員のうち、公明党議員1人が辞職したのは、当然ながら筋の通った身の処し方だった。

 しかし、同僚議員を引き連れて豪遊していた自民党の元大臣は、問題が報じられた後も、「1人で行った」とメディア、国民を欺き、 露見すると、「前途ある彼らを何としても、かばいたかった」と釈明。

 ことさら大物ぶって、〝話の分かる先輩議員〟を演じ、ひんしゅくを買った。議員辞職もせず、離党しただけで国会にとどまっているのだから到底国民の納得は得られまい。

 同行していた2人の自民党議員にも驚いた。ことが発覚した後も、自ら名乗り出ることをせず、だんまりを決め込んでいた。

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