なぜ真摯に謝罪、反省できぬ
女性蔑視発言で五輪組織委員会のトップを追われた元首相も、これまた、「一国の指導者だった人の言動か」と目を疑うばかりだった。
謝罪会見で、「面白おかしくしたいから聞いてるんだろう」などと逆切れ、直後に出演した民放テレビ番組では、「無責任な連中が多い」とメディアを誹謗した。反省などみじんもないというべきだろう。
居座りを決め込み、世論に押されて退陣表明したのは問題発言から10日もあとだった。辞任会見でも「解釈の仕方だと思う。そういうつもりではなかった」と非を認めようとしなかった。
米国で問題を起こした人たちを、ほめているのではもちろんない。愚かさでは日本にまさるとも劣らない。ただ彼らは、本音はともかく、表面上は少なくとも、国民をだましたり、開き直って居丈高になることはなかった。
日本で過ちを犯した人たちには、なぜそれができなかったのだろう。残念というほかはない。
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