2024年4月24日(水)

田部康喜のTV読本

2012年10月17日

 そして、地下鉄の駅の壁に張り巡らされた、ドラマのポスターの脇を通り過ぎながら、どこか懐かしさを感じていた理由もわかったのである。

 若い女優と男優が織りなす、テレビドラマは、「青春映画」である。

 それは、高度経済成長時代に、道路の脇の家の壁に映画のポスターが貼ってある光景と同じである。

 「梅ちゃん先生」の人気の底流には、シニアがかつてみた「青春映画」の残像が二重映しになっている。

 堀北真希の表情と、若き日の日活青春映画のスターである、浅丘ルリ子が重なる人もいるだろう。あるいは、東宝の酒井和歌子であろうか。

 わたしはどうか。内藤洋子であろうか、あるいは山口百恵であろうか。

 そして、現代のテレビの女優たちは、軽々と映画の境界を越えて、スクリーンとテレビの間を往復するのである。

 「梅ちゃん先生」を終えた、堀北真希はその後、映画「県庁おもてなし課」のクランクイン、11月にはクランクアップの予定のようである。高知県庁に実際にある課の物語である。

 さて、「梅ちゃん先生」スペシャルの後編で、梅子と信郎の浮気騒動の行方はどうなるであろうか。そして、梅子の親友たちの群像が繰り広げる、恋愛劇のドタバタは。  (敬称略)

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