最後に、日本は島の防衛に関する政治面を見過ごしてはいけない。人民解放軍に対抗するのは、安上がりでは出来ない。日本は、防衛費のGDP1%枠の制約を見直すべきである。日本のような戦略環境に直面する国にとって、今の防衛費は不十分である。
米国の尖閣諸島防衛に関する誓約が真摯なものであったとしても、日本は、米国が積極的に防衛してくれると期待すべきではない。米国の指導者は、日本のように尖閣に価値を置いているわけではない。この相違が、戦略や作戦での違いにつながる。日本の指導者は、日本自らが出来ることを考え、武器を配備し、戦略を立てるべきである。これら無人島の防衛は、海洋戦略上、日本が直面するディレンマを示す。これは、日本軍、さらに日本そのものに大きな試練を課すものである、と論じています。
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このホームズの論説は、尖閣防衛の困難さ、日本の今までの防衛への取り組みの不十分さを、的確に指摘しています。早く適切な対応を考えるべきでしょう。
ホームズは、米国は尖閣に日本ほど価値を認めていないので、尖閣防衛にそれほど熱心にならないと言っていますが、米側の本音を吐露したものでしょう。日本自身で防衛のための措置をきちんと取る必要があります。しかし今、それは不十分と言わざるを得ません。
中国の出方に応じてどういう対応をするのか、図上演習をし、問題点を洗い出しておく必要があります。中国が圧力を公然とかけてくる中で、現実を直視し、作戦計画も作っておく必要があります。
日米も中国もそれぞれの本土攻撃を含む全面戦争にまで行く気はありません。尖閣周辺で武力衝突が起きたとしても、小競り合いのようなものか局地戦になると思われます。しかし、局地戦でも負けた方が受ける対外的威信その他の面での損失は大きいでしょう。
短期的に事態の沈静化を図りながら、中長期的には、1%枠の問題を含め発想を変えて、日本の防衛に取り組むべきでしょう。
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