2022年8月8日(月)

新しい〝付加価値〟最前線

2022年1月12日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

リーダーシップの目立つアイリスオーヤマ

 アイリスオーヤマは他の家電メーカーと違いホームグラウンドを持つ。ホームセンターだ。グループ傘下にホームセンター運営会社を持っているため、かなりの種類の商品を自分で作っている。家電はその中の一分野ということだ。

 当然、マスクも扱っている。参入はコロナ禍以前だから、政府から話がきた時は、「増産」となる。しかし、ホームセンターのやり方は、海外の方が安いものは海外で作り、輸入するというもの。例外は嵩張るものだ。衣装ケースなどは、空気を運んでいるようなものだから、消費地の近くに工場を立てて作る。輸送費が人件費より高くなるからだ。

 マスクも中国の自社工場から輸入していた。ちなみに日本で使われるマスクの80%は中国産(コロナ禍前)。ところがコロナ禍、最初に中国政府が取った施策は、マスクの輸出禁止。ある意味契約違反だった。

アイリスオーヤマ ナノエアーマスク

 ここでアイリスオーヤマが取った措置は、日本にも原料の不織布を作る工場とマスク加工工場を作るということだった。このような状況の中、アイリスオーヤマも国内生産を決めた。規模も大きい。6000万枚/月。投資額は10億円。生産開始は2020年6月予定。工場は仙台近くの宮城県角田工場。中国工場も維持するので1億4000万枚/月となる。

 政府がアベノマスクでオタオタしている間に、アイリスオーヤマはさっさと投資を決めたわけだ。そして20年7月には出荷開始。こちらも早かった。

 アイリスオーヤマが、シャープと大きく異なるのは、「原材料」が自前、「販路」は確保済というところだ。特に「原材料」が自前ということは、不織布の特性をいじれるということにもなる。それで作ったのが20年7月発売の「ナノエアーマスク」だ。ウイルスに対するフィルタリング性能もある。しかも、湿気を外に逃がしやすい性質を持つ。メガネ人口が多い日本では、重要なポイントだ。

参考記事『アイリスオーヤマのマスク、何がすごいのか?』

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