The Little Green Men could jam Ukrainian drones, causing them to fall out of the sky. They could also jam the fuses on Ukrainian warheads so they never exploded when they hit their targets, but instead landed on the ground with an inert thud. The Ukrainians talked about how the Little Green Men could detect any signal they emitted and use it to target them. Minitues after talking on the radio, their positions were wiped out by barrages of rocket artillery. Their armored vehicles were identified by unmanned spotter drones and immediately hit with special munitions that came down right on top of them, where the armor was weakest, killing everyone inside.
「リトル・グリーン・メンは電波妨害でウクライナ軍のドローンを墜落させることができた。ウクライナ軍のミサイルの弾頭のヒューズを電波妨害で無力化もできた。ミサイルが標的に着弾しても爆発せず、なにも破壊せずにドサリと地面に落ちるだけだった。ウクライナ兵たちの証言によると、リトル・グリーン・メンはウクライナ軍から発した無線信号をすべて補足し、それをもとにウクライナ軍に攻撃してきた。無線通信をした数分後には、ウクライナ兵たちの拠点は、ロケット砲による集中砲火を浴び一掃された。ロシア軍は偵察ドローンによって装甲車を識別し、即座に特殊砲弾で装甲車の上部を攻撃する。装甲車の最も弱い部分を狙い、車内の兵士をすべて殺害したのだ」
ウクライナ軍の将校から聞いた話として紹介している、携帯電話の位置情報を使った暗殺作戦には背筋が凍った。ロシア軍は、ウクライナ軍の中でも優秀なことで有名な特定の司令官を暗殺するため、その司令官の携帯電話の番号を探り出し、携帯電話を使うときの電波から位置情報を割り出して作戦を成功させた。
当然、ウクライナ軍の司令官も軍事行動中にはセキュリティー上の配慮から携帯電話を使わない。ところが、ロシア軍はウクライナ当局の人間を装って、司令官の母親に電話をかけて「息子さんが任務中に大けがをした」と連絡したのだ。慌てた母親は息子の携帯に電話をかけ、着信履歴に気づいた司令官が折り返し電話をした。その数秒後には、まだ電話で話している最中の司令官はロケット砲の砲火を浴び殺害された。
戦闘能力だけでない脅威
米国のバイデン政権は、ウクライナ情勢に関して、軍事的な介入はせず経済制裁を軸に対応する姿勢を示している。バイデン政権は、昨年にはアフガニスタンから撤退し、対中国戦略に集中したいところだ。
ロシアを相手にする政治的な資源ましてや軍事的な余力がないのが実態だろう。くわえて、本書が示唆するように、ロシア軍の本当の実力がかなり進歩しており、米国といえども簡単には抑え込めない面もあるのだろう。
さらに、戦場での戦闘能力だけをみていてはダメだとも本書は警鐘を鳴らす。ロシアのゲラシモフ参謀総長が13年に発表した論文の一節を引用している。
“The very ‘rules of war’ have changed,” Gerasimov wrote.“The role of non-military means of achieving political and strategic goals has grown, and, in many cases, they have exceeded the pwoer of force of weapons in their effectiveness.”
「『‘戦争のルール’そのものが変わった』と、ゲラシモフは述べている。『政治的・戦略的な目的を達成するための非軍事的な手段の役割が大きくなった。多くの場合、そうした非軍事的な手段のほうが武器による力の行使より効果的である』と」