いずれにしても、海洋監視船の軍事化は、2013年にはより緊張と危険を伴うものとなろう、と述べています。
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上記でコールが指摘するように、改造された軍艦が監視船に加わったことは、東シナ海、南シナ海において、緊張の度合いがそれだけ高まったことを意味します。さらに36隻を2015年までに追加するという決定は、そのような緊張関係をより常態化することになるでしょう。
中国としては、東シナ海と南シナ海における自らの主張を既成事実化するための措置を今後もとり続けることを示しており、不測の事態が起こる危険性が一段と強まりそうです。
羅援少将の言う「中国の自制にも限界がある」という言い方は、いつも強硬論を吐く同人らしいセリフで、威嚇効果を狙ったものでしょう。中国として軍事的行動に出るとき最も気がかりなのは、間違いなく米国の反応ですが、羅援はそのことについては一切言及していません。
日本としては、海空の防備を固めるために、種々の国内上の措置を取る必要がありますが、同時に日米関係をより強固な基盤の上に再構築する必要があるでしょう。
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