2022年6月30日(木)

WEDGE SPECIAL OPINION

2022年3月25日

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加藤 出 (かとう・いずる)

東短リサーチ 代表取締役社長・チーフエコノミスト

1988年横浜国立大学卒業、東京短資入社。短期金融市場のブローカーを務めながら、97年より東短リサーチ研究員を兼務。2002年東短リサーチ取締役、13年2月同社代表取締役社長。著書に『デジタル化する世界と金融』(きんざい、共著)。

債務残高を増やしても経済成長はごくわずか

 下グラフの横棒は、政府債務残高の経済規模(名目国内総生産〈GDP〉)比を表している。日本政府の借金は01年時点ですでに高水準だったが、この20年でさらに膨張した。左側の国・地域名の右に記載した「%」は、同期間の実質経済成長率である。日本はこんなに財政資金を使ってきたのに12%しか成長していない。

日本の債務残高は他の先進国
に比べ圧倒的に多い

(出所)国際通貨基金(IMF)の『世界経済見通し 2021年10月』を基に筆者作成
(注1)経済規模(名目GDP)に対する政府債務残高(2021年は10月時点の推計)
(注2)国名・地域名の右の「%」は、2001~21年にかけての実質経済成長率
(注3)「日本を除く先進国」は人口100万人以上 写真を拡大

 対照的に、アイルランド、スイス、スウェーデン、台湾は、政府債務の水準が遥かに低い、またはその経済規模比を縮小させつつも高成長を遂げている。IT系やバイオ系産業の目覚ましい伸びがそれらの経済を牽引してきた。

 スウェーデンの人々は財政規律に非常に厳しい。国債を安易に発行していたら必ず破綻が来ると彼らは信じているからである。財政支出を抑制するため、高齢者への延命治療は原則行われていない。そこまでして確保した貴重な財源は、……

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日本型人事の再構築
日本型人事の再構築

日本型雇用の終焉─。「終身雇用」や「年功序列」が少子高齢化で揺らぎ、働き方改革やコロナ禍でのテレワーク浸透が雇用環境の変化に拍車をかける。わが国の雇用形態はどこに向かうべきか。答えは「人」を生かす人事制度の先にある。安易に“欧米式”に飛びつくことなく、われわれ自身の手で日本の新たな人材戦略を描こう。

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