しかし、安易なグローバル志向の中にある「日本自虐論・日本悲観論」は、こうした当たり前の論理を見えなくさせる。経営手法や人材育成手法といった経営技術の面で外国への憧れを抱きすぎると、自社を含む日本企業の強みを認識することなく、米国をはじめとした外資系企業の経営技術をすべて無批判に取り入れることにつながる。外資系企業の弱みを取り入れ、日本企業の強みを自ら破壊する、といった状況さえあり得るだろう。
日本の経営が米国より劣っている訳ではない
もちろん、米国が世界一の経済大国であることは間違いなく、彼らから学ぶべき部分は大いにある。しかし、それは日本が「すべての面で、一方的に、絶対的に」劣っていることを意味しない。事実、米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏といった世界的な経営者も、日本の経営技術を学んでいると公言しているほどだ。
例えば、ベゾス氏は、……
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