BBC News

2022年5月6日

»著者プロフィール

国連は5日、ロシア軍に包囲されたウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から民間人を救うための3回目の避難活動を6日に計画していると明らかにした。製鉄所内には子供ら約200人の民間人が残っているとされる。製鉄所への攻撃は5日も報告された。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「人々をこの地獄のような光景から救い出す」ためにあらゆることを行うべきだと語った。

ウクライナのイリナ・ヴェレシュチュク副首相はソーシャルメディアで、3回目の避難を6日正午ごろに予定していると明らかにした。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、同国軍には民間人に安全な避難路を提供する用意があるとしつつ、ウクライナ側の戦闘員は降伏しなければならないと述べた。

すでにマリウポリでの勝利を宣言しているプーチン氏は、冷戦時代に核シェルターとして設計され、地下深くにトンネル網を持つ広大なアゾフスタリ製鉄所を支配するための総攻撃を停止し、封鎖するよう軍に命じている

しかし、製鉄所内に残るウクライナ部隊(アゾフ大隊の戦闘員や複数の海兵隊員、国境警備隊、警察)は、ロシアによる攻撃が続いているとしている。

アゾフ大隊は製鉄所での爆発を捉えたドローン映像を公開したが、撮影日は確認できていない。

子供少なくとも20人がまだ残留か

アゾフ大隊のスヴィアトスラウ・パラマル副司令官は5日、ウクライナの防衛隊が製鉄所の一角に侵入したロシア軍と「厳しい、血みどろの戦い」を繰り広げていると述べた。

クレムリン(ロシア政府)は、自軍は製鉄所を襲撃しようとはしていないと主張。5日からの3日間、製鉄所で一時停戦して人道回廊を設置するとしている。

製鉄所内には子供が少なくとも20人残っているとみられる。食料や水は急速になくなりつつある。

1日には第1陣が製鉄所から避難した。映像では、主に女性や子供たちが助けを借りながらがれきの山を歩き、窓のない窓のないバスに乗り込む様子が確認できる。

こうした中、欧州連合(EU)は対ロシア制裁の第6弾となる制裁案を発表。ロシア産石油の輸入を年内に禁止するというもので、EU外交トップのジョセップ・ボレル氏は合意間近だとしている。

<関連記事>

ベラルーシ大統領、ロシアの作戦「長引いている」

約10週間前の2月24日にウクライナへの侵攻を開始したロシアは、いまだウクライナの主要都市を完全掌握できていない。

ロシアの重要な同盟国ベラルーシの権威主義的なアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ウクライナでの戦争が計画通りに進んでいないことを示唆した。ルカシェンコ氏はAP通信に対し、作戦が「長引いている」と語った。

このインタビューの中で、ルカシェンコ氏はウクライナが「ロシアを挑発していた」ため、プーチン氏には行動に出る以外の選択肢がなかったと、ウクライナ侵攻を擁護した。

また、ロシアの侵攻が長引いているとの見方を示しつつ、「私はこの問題に深入りしていないので、ロシア側が言うように計画通りに進んでいるのか、私が感じていることが事実なのかは分からない」、「改めて強調しておく。この作戦は長引いていると、私はそう感じている」と述べた。

ルカシェンコ氏はこの戦争を終わらせたい、戦争を止めるために「あらゆることをやってきたし、やっている」と語った。

ロシアの核兵器使用の可能性については、「我々はすぐ隣の国なので受け入れられない」としつつ、ロシア政府が核兵器を使うつもりなのかはわからないと付け加えた。

ロシアはウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」だとしているが、今回ルカシェンコ氏は「戦争」という、さらに踏み込んだ表現を使った。

ウクライナ侵攻を開始した際、ロシアは国境を接するベラルーシから自軍を派遣した。

2020年にルカシェンコ氏が6期目当選を決めた大統領選をめぐりベラルーシ国内で抗議デモが起きた際には、プーチン氏は必要に応じてベラルーシに介入できるよう治安部隊を準備したと語るなど、ルカシェンコ氏が権力にしがみつくのを助けた。

(英語記事 More evacuations from Mariupol 'hellscapes' - UNUkraine war has dragged on, admits top Russia ally

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61317177

関連記事

新着記事

»もっと見る