世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年4月17日

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 先月、匿名の条件で、台湾駐在の外国高官が筆者に、近年見られなかったような頻度で、諜報機関の長を含む、安全保障関係の閣僚級の台湾当局者が、地域の国々に招かれ、カウンターパートとの対話を持っている、と言った。

 台北駐在の日本当局者は、台北と東京の間の安全保障問題についてのコミュニケーションは、尖閣問題があるにもかかわらず、依然として健全であると、筆者に語った。

3月に発表された、在台湾シンガポール軍兵士と台湾軍による共同火器演習も、地域の他の国々と同様、シンガポールも、台湾とより緊密に行動することに乗り気になってきたことを示しているのかもしれない。

 北京は、その行動が地域の他の国々を脅かしてはいないと見られている時に、台湾を最もうまく孤立させることができた。中国の過去2年間の敵対的態度は、直接的には、中国が台湾問題の中立化に成功した結果かもしれないが、それは、台湾に、地域においてより重要な地位を与えるという、逆効果をもたらしている、と述べています。

 * * *

 筆者のコールは、カナダの諜報機関で働いていた経歴を持つ、台湾在住の人物で、台湾の安全保障問題について多くの論説を発表していますが、その内容は従来とも、客観的、現実的です。

 この論説で解説している、台湾を取り巻く情勢の微妙な変化も、おそらくは、正確な描写であろうと思われます。

 台湾の軍の本来の任務は、大陸光復の方針を捨てて以来、中国からの侵攻に対する防衛です。馬英九政権が発足して、将来の両岸統一を仄めかすようになって以来、そのモチベーションに蔭が生じたことはあるかもしれませんが、その本来の任務は変わりようもありません。

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